外国人観光客が増加したことにより、民泊運営が注目されています。この機会に「使っていない住宅を利用して民泊を開業してみたい」と考えている方もいるでしょう。そこで本記事では、民泊運営は何から始めたら良いのかについて詳しく紹介していきます。運営時の注意点も紹介しているので、民泊経営を検討している方はぜひ参考にしてください。
民泊運営の基礎知識
まずは民泊運営の基礎知識を紹介します。民泊運営を検討し始めたばかりで、まだ具体的な事を決めていない場合、民泊の定義が理解できていないという方は、ぜひ参考にしてください。
民泊とは
民泊とは、個人が所有している住居を宿泊料を受け取って貸し出すサービスです。旅館とは、営業可能日数や用途地域制限、客室の床面積制限などに違いがあります。
民泊は、誰でも即日運営を始められるほど簡単なものではありません。運営するには、必要な手続きや守らなければ決まりがいくつも存在します。そのため。必ず事前にしっかりと下調べを行い準備をしてから開業しましょう。
民泊を始めるにあたって必要な物
民泊を始めるには、台所、トイレ、浴室、洗面設備がすべて揃っている住宅が必要です。マンションの一室を民泊として貸し出すことも可能ですが、設備が揃っていない部屋の場合は事前にリノベーション工事を行う必要があります。
民泊運営を始めるための準備
次に、民泊の運営を始めるための方法をステップに分けて詳しく紹介します。段階ごとに分けて開設するので、民泊運営を検討している方はぜひ参考にしてください。
物件の確保
ゲストに貸し出す物件をまだ保有していないのであれば、物件の確保から準備する必要があります。物件を選ぶ際は、立地を重視しましょう。内装は、リノベーションを行うことで変更できます。
そのため、人気な観光地や交通の便が良い場所、駅から近い場所などの好条件な物件を確保することをおすすめします。旅館を運営する場合は、地域にも注目する必要があります。しかし、新法民泊の場合は工業専用地域以外であればどこでも営業が可能です。
物件のリノベーション
物件の確保が完了したら、必要に応じて物件のリノベーションを行いましょう。リノベーションは必須ではありませんが、外国人観光客の宿泊を狙いたい場合や回転率を高めたい場合には、リノベーション工事を行うことがおすすめです。
各種許可や申請を行う
物件の準備が完了したら、実際に運営を始める前に民泊運営許可をとる必要があります。必要な許可や申請の受付窓口は民泊を運営する地域ごとに異なるため、物件が決定したら地域の受付窓口を確認してください。
許可を取れたら、すぐに運営を開始できます。なお、申請を行わずに民泊を運営すると無断営業となります。無断営業には罰金や懲役を科せられます。
挨拶回りとアメニティの準備
申請が完了したら、近隣住民への挨拶とアメニティの準備を行いましょう。挨拶回りは必須ではありませんが、ある日を境に突然見知らぬ外国人が何人も出入りをするようになったら不審に思われるでしょう。
不要なトラブルを招く可能性があるため、可能な限り事前に挨拶することをおすすめします。アメニティとしては、使い捨ての歯ブラシやヘアブラシ、剃刀、シャワーキャップなどを用意すると良いでしょう。
ゲストを集める準備
営業を開始する前の最後の準備として、集客準備があります。ゲストを集める手段としては、ホームページの作成やSNSでの情報発信、WEB予約サイトへの登録などがあります。
民泊は自力で集客ができなければ成功しません。ゲストを集めるビジョンが見えない場合は、開業前に情報収集を行いましょう。なお、自力での集客が困難な場合は民泊運営代行業者に頼る方法もあります。
民泊運営の注意点
最後に、民泊を運営する前に把握しておくべき注意点をまとめて紹介します。民泊の運営を真剣に考えている方は、ぜひ参考にしてください。
民泊の運営には届出が必須
民泊として人を宿泊させるには、行政への届出が必ず必要です。各種手続きを行わずに無断で民泊を営業すると罰金や懲役を科せられるので注意しましょう。なお、必要な手続きや申請先は民泊を運営する地域などによって異なるため、物件の詳細が決定したら地域のルールを確認してください。
トラブルが発生する場合もある
民泊は、不特定多数の人が出入りすることから近隣住民とのトラブルが発生しやすい傾向があります。部屋を貸し出す際は、必ず事前にゲスト向けの利用規約や注意事項を設定して対策をとりましょう。
外国人観光客をメインターゲットに考える場合、文化の違いから日本では考えられないような部屋の使い方をされてしまうかもしれません。
新法民泊は営業できる日数に制限がある
新法民泊にのっとって民泊運営をする場合、営業できる日数は年間180日までと定められています。旅館やホテルのように一年中毎日営業することはできないため、注意が必要です。
まとめ
本記事では「民泊の運営は何から始めれば良いのか」について紹介しました。民泊を運営するには、各種手続きを始めとした様々な準備が必要です。物件のリノベーション工事を行う場合、開業までに時間がかかるため、あらかじめ計画立てて準備をすることがおすすめです。無許可で民泊を運営すると罰金刑や懲役刑が課されるため、民泊を運営する際は必ず届出を行ってから始めましょう。本記事が、民泊の運営を考えている人のお役に立てれば幸いです。
